オタクの虚妄奇譚

実在の人物、団体とは一切関係ありません。

トリプルカイト

トリプルカイトとリアル同学年なので捗る〜!!!

高校の同級生になりたいンゴ。




宮近くんとは中学から、高校から海くんと松倉くんとも一緒になる。

別に宮近くんとは仲良くはなくて、同じクラスだけどお互いなんとも思わず、ただのクラスメイトなだけ。
高校でも同じクラスになって、それぞれ海くんと仲良くなる。
海くんきっかけで宮近くんとも仲良くなる。

「えっ!お前ら中学一緒なの!?
全然話さないじゃんww」

「3年間同じクラスだけど、ほぼ喋ったことないよね」

「だな、話すきっかけもなかったし」

「まじかよ!仲良くしろよ!!!」


3人でよく話すようになって、ボウリング行こうぜ〜ってなった時、暇そうだった松倉くんを誘って4人で仲良くなる。
みんなで放課後遊んだりするようになって、必然的に帰りの電車は宮近くんと一緒。

「宮近くんってさぁ…」

「宮近くんってww海斗でいいよwww」

「うん、海斗?
あ、でも中村も松倉もカイトじゃん」

「あっ、そっか
じゃあ宮近?」

「だね、じゃあ宮近も呼び捨てで呼んで」

「ん、分かった」

って、隣に並んで吊革に捕まって言いたいねえ。
少し薄暗くなってきて、窓に映る宮近くんと私を見て、身長はそんな変わらないのに肩幅とか体つきは男の子で、「うわぁ🤯」ってなる。

LINEのグループ名、《私とカイト達》とかにしたい。


海くんはよく私をからかってきて、宮近くんはそれを見て大爆笑、松倉くんは私を慰めてくれる。
そんな関係性が心地いい。


テスト終わりはみんなで打ち上げしたい。

宮近「はい、お疲れー!」

「「「「かんぱーい」」」」

サイゼでちょっと豪遊したい。
席順は
     私 宮近
     テーブル
     海 松倉


こんな感じで。
ちなみに宮近くん松倉くんが通路側。

「ちょっと中村、さっきから足当たってる💢」

「タッハー!wwwごぉめんごぉめんwwおれ足長いからさ〜」

「うざ」

ポテト食べながら笑う海くん。
もう!ってぷんぷんする私を隣で笑う宮近くん。
テーブルの下を覗き込んで、自分と海くんの足の長さを比べる松倉くん。

誰からともなくカラオケとか行きたい。
お金ある時だけね。
基本金欠高校生軍団なので、フードコートとか放課後の教室で粘る。
教室に残って黒板に落書きしたり、校舎の中で隠れんぼしたり、いろんな部活見学したり。
懐かしさで死にそう。

体育館で女バレ見ながら

「あーいいわー、一生見てられる」

ってニヤニヤしながら海くんが言うもんだからエルボー。
女バレ可愛い子多いもんな。

河原の石段に座ってマリカーやりたい。
松倉くん地味に強いけど、一生海くんに甲羅投げられてて欲しい。

私が高校生の頃、SnowとかB612とか、自撮りアプリがめちゃくちゃ流行り始めた時期で、みんなアイコンがパンダとかネズミだったけど、カイト達はどうだろう。
とりあえず私は松倉ネズミをホームにします。可愛いんで。

今だったらあつ森かな。
「みやちかかい島」
「なかむらかい島」
「まつくらかい島」
でちょうどいい。

「お前島の名前なんにすんの?」

「んー、なんにしよっかなぁ」

「かいとすいとー島」

「タッハー!!!!!!」

「なんで博多弁なのww」

「えっいいじゃん」

誰がどのセリフとは言わないけど、私の島は無事に「かいとすいとー島」になる。
誰とも通信できない💢💢💢
海くんが勝手に決めちゃったので、海くんとりあえず穴に落とす。


体育祭では本気になってるトリプルカイト。

うみくんは応援団で長ラン着てほしい。
テントに他の学年の女の子集まってチヤホヤされてヘラヘラしてるのを見て「ニヤニヤすんな!」って怒りたい。

宮近くんはリレー。
負けてたのにアンカー宮近くんで大逆転。
歓声の中、テントで見守る私を遠くで見つけて、ぐっと親指立ててニヤッと笑ってほしい。

松倉くんは障害物競走。
粉の中から飴ちゃん見つかんなくて、顔どころか上半身粉だらけにしてあたふたしてるのを、ポッキー食べながら見てたい。
なんだかんだクラスのみんな松倉くん愛でてるから、笑っちゃう。可愛い。



体育祭の後の片付け、楽しかったねーってまだ熱気の残る中、話しながらだからなかなか進まなない。

放送席のパイプ椅子をいくつか抱えて重いなーって運んでたら、彼がやってきます。

誰を選びますか。






宮近海斗ルート〜


かしゃんかしゃんと音が鳴る、重たいパイプ椅子を運んでたら、ヒョイっと手を伸ばして持ってくれた彼。

「無理すんな」

宮近くんです。

「ありがとう」

「ん」

「楽しかったね、体育祭」

「だなー、燃えたわw」

「宮近リレー凄かったじゃん!カッコ良かった!」

「マジで?ありがとう」

照れくさそうに俯いて笑う宮近くん。
汗をかいた体に吹き抜ける風が心地良くて、夕日が綺麗で、長い睫毛と色素の薄い目と白い肌がきらきらして見える。

クラスみんなでの打ち上げの後、同じ電車で隣に座って帰ります。
くたくたなので2人とも眠気で口数が少なくなる。
うとうとしてると右肩に重みを感じてパッと見ると、私の肩にもたれて眠る宮近くん。

睫毛長いなぁとか、色白いなぁとか、涙袋いいなぁとか、思いながらじっと見てると

「何見てんの」

と、目を開けた宮近くんと真っ直ぐ視線が重なる。

「いや、綺麗な顔してるなぁって思って…
起こしてごめんね」

「いや、起きてたからいいよ」

ちょっと笑いながらいう宮近くん。軽率にメロっちゃう。
少しして、私たちの最寄り駅に着く。

「遅いし送ってくわ」

と、宮近くん。
いつもは駅前の大通りを真っ直ぐ進んで、信号で私は右へ、宮近くんは左へ分かれるんだけど、日が傾いて少し暗くなった中で、自転車を押す宮近くんと、歩く私。
舗道に落ちた影が寄り添って重なるの( ; ; )
好き。

宮近くん、自転車めっちゃ似合わん?
毎朝ギリギリまで寝てるから家から駅までそんなに遠くないのに、チャリすっ飛ばして滑り込みセーフな感じする。

「松倉めっちゃ面白かったよなww」

平均台早かったのに飴見つかんないの松倉っぽいよねw
…チアの子たちかわいかったなぁ」

ぽつりぽつり呟くように会話して、きぃきぃ自転車の音と、車の音と、行き交う人の声。
周りは決して静かじゃないのに、心臓のドキドキが聞こえそうで余計にドキドキする。

私の家に着き、ありがとうねって手を振ると、片手を上げた宮近くん。

少し言いにくそうに

「あの…さ、お前も可愛いと思うけどね
俺は」

そう言って自転車に乗って帰っていく。
言われた時はなんてことないけど、のちのちめちゃくちゃ効いてくる。
お風呂入ってる時思い出してウワーってなるやつ。
多分宮近くんも「言っちゃった」ってウワーってなってる。
お互いそわそわしたまま、休み明けに顔を合わせた時
「おぉう…おはよう…」
って微妙な感じになる。

それを察するうみくん。そういうの鋭そう。
それぞれから話を聞き出す。

「○○さぁ、ちゃかのこと好きっしょ」

放課後、職員室に呼ばれたちゃかまちゅを待ってる時、紙パックのりんごジュースをちゅーちゅーしながらニヤニヤ聞いてくる。
絶対、後ろ向いて背もたれを抱きしめるような座り方(語彙力0)

「はっ?なに、いきなり…やめてよ…」

「顔真っ赤だけどwwやっばぁww」

それはそれは楽しそうに笑ううみくん
先生に呼ばれて職員室に行ってた松倉くんも戻ってきて、いとも簡単にうみくんからバラされてしまう。

「松倉ぁ、○○ちゃかのこと好きなんだってww」

「えっ?うそ?えっ、マジで?」

「宮近に言わないでよ…」

「まぁでもちゃかいいやつじゃん
俺みたいにヘラヘラしてないし、松倉よりしっかりしてるしさぁ
いいんじゃね?」

「…うん、中村も松倉もいいやつだよ」

「知ってるww」

「うざ」

やいのやいの言い合う私とうみくんの横で、まさか色恋沙汰が起きるなんて思わまぁがぁって顔する松倉くん可愛い。

宮近くんも戻ってきて4人で帰ろってなるけど、うみくんが松倉くんの肩組んで

「おれ松倉とデートして帰るわ」

って、ひらひら手を振りながら帰っちゃう。
2人教室に残されて、不意に私と宮近くんのスマホが鳴る。
見るとうみくんから、ニヤニヤしてるスタンプ1つ送られてる。
宮近くんにはまた別の内容。《誰かにとられるぞ!》とか《ちゃんと決めろよ!》とか。なんかそんな。

「あー…、帰る?」

「そうだね、うん」

ぎこちないまま2人並んで歩く。
いつも通りの通学路。
今までだって何度も2人で通った道。
なのに、全部違うように見えて、車道側を歩いてくれる宮近くんがそこにいるだけなのに、ぎゅうっと胸が苦しくなる。

お互い何を喋っていいのか分からない中、電車に乗り、がたんごとんと揺られる。
下校する学生が多くて立ってたら、バランス崩した私の腕を掴んで覗き込むように「大丈夫?」って聞いてくれる。
「あっ…うん」って戸惑ってたら「あっごめん」ってパッと手を離してそっぽ向く。
宮近くんの耳は真っ赤に染まってて、私も真っ赤になる。

最寄駅で降りて、送ってく、と言ってくれた宮近くん。
お互い無意識のうちにちょっとゆっくり歩いちゃうよね。
しんど。
多分お互い、好意があるのわかってる。
あとはどっちが先にいうか、それだけ。

うちが見えてきた頃

「あのさ」

「ん?」

「好きです」

「え?」

「好きです、付き合ってください」

まっすぐ目を見つめて、少し不安げな顔で言ってくれる宮近くん。

「私も好きです」

そう返せばきっと、優しく笑ってくれる。
じゃあねって言っても結局30分くらい話し込みたい。
次の日うみくんにからかわれるやつね。



宮近くん嫌われてたら嫌だから告白できないとか言ってたけどいざってときはちゃんとしそうな気がする。
知らんけど。






中村海人ルート〜


後ろからタッタッタッと軽快な足音で走ってきたのはうみくん

「貸して」

そう言ったときにはもう長い腕を伸ばして、ひょいっとパイプ椅子を持ってくれる。

「あ、ありがとう」

「どういたしましてー」

サラッという。
なんてことない感じで。

「思ったより楽しかったな」

「中村サボりそうだったのにねw」

「おれ意外とこういうの燃えるタイプだから」

「チア目当てでしょ」

「バレた?ww」

「まぁでもチア可愛かったよねえ…」

「○○も着ればよかったのに、チア」

「いやwww絶対似合わないでしょwww」

「そ?似合うと思うけどな、おれは
○○かわいいし」

「えっ」

「可愛いよ、○○は
すげー可愛いよ」

絶対うみくんこういうことサラッと言ってくる。
ちゃんとまっすぐ、本心で言ってくれる。

クラスの打ち上げの後、同じ方向の宮近くんに帰ろーって言ったら
「俺今日松倉んち行くから」
と振られ
「おれ送ってく」
うみくんが言ってくれる。

「中村んちこっからチャリで5分じゃん
うち電車の距離だよ、悪いよ」

「いいよ、別に
危ないじゃん、女の子1人じゃ」

急な女の子扱いな…なんなんほんと…好き。(虚妄)
電車で15〜20分くらいの距離なのでどう考えてもうみくんは遠回りなんだけど「かえろー」ってスタスタ歩く。
後ろからいきなりきた自転車が私のすぐ隣を通り過ぎたとき
「あぶなっ!」
って腕を引いてくれて、そのまま車道側を歩いてくれる。

「中村…ありがとう」

「んーん、ごめん
最初っからおれが車道側いればよかった、怖かったね」

うみくんのこういうとこほんと罪すぎない?(虚妄)

電車の中で隣で、微妙に肩や腕が触れ合ってドキドキする。
そんなにガタイいい感じしないのに、夜の電車の窓に映るうみくんは紛れもなく「男の子」で、そわそわしちゃう。
隣に並んで座る私たち。
周りから見たらカップルに見えたりするのかなってちょっとドキドキしちゃう。
ふと隣を見て目が合えば「ん?」と笑ううみくゆ。けっこんしゅる。

駅に降りれば

「うわすっげー!知らない街だ!!」

とちょっと興奮気味。

「門限ある?」

「今日打ち上げで遅くなるって言ってるよ」

「ちゃんと家まで送るからさ、案内してくんない?」

「いいけど…何もない街だよ」

「知りたいじゃん、○○の地元だし」

あー好き。どこまで好きにさせたら気が済むの?(逆ギレ)(虚妄)

「中学ってこっから近い?」

「歩いて10分くらいかな、行く?」

「うん」

道中、放課後友達とよく行ったたい焼き屋さんとか、一回だけ学校サボって過ごした公園とか、うみくんが知らない頃の私を少しだけ紹介したいな。
どんな話もうんうんって聞いてくれるから、ちょっと話しすぎちゃう。
うみくんの優しい相槌と笑い声と、語り口が心地いい。

少し歩いて到着した夜の学校っていう、ちょっと不気味なものを見ながらポツポツ話すの。

「どんな子だった?」

「えー、今と変わんないよ
ずっと数学は苦手だし、たまにずる休みしてたし
宮近はね、運動神経いいから体育祭とか球技大会とかヒーローだったよー
中村は?どんな子だった?」

「ちょーモテた」

「あー、なんか分かるわ」

「マジで?絶対嘘じゃん!って言われるかと思ったわ」

「クラスの子とかにね、聞かれるの
中村と付き合ってるの?って」

「なんで答えるの?」

「友達だよって
いるの?好きな子」

「いるよ」

「私の知ってる人?」

「んー、○○はさぁ好きなの?ちゃかのこと」

「えっ?なに、いきなり」

「好き?」

「好きは好きだけど、友達としてね」

「松倉は?」

「えー松倉も友達」

「…じゃあおれは?」

「え…」

「友達?
わかってると思うけど、おれ○○のことすごい好きだよ」
(byポポロ)

思い返せば、いつもなんだかんだ優しかったり、髪切ってすぐ気付いてくれたり、褒めてくれたり、誰より側で私をみてくれてて、私はずっとうみくんを「友達」として見てたけど、うみくんは私を「女の子」として見てくれてた事に急に気付いて恥ずかしくなる。

「分かんない…ただ、今ちょっとドキドキしてる…」

「友達にドキドキしないんじゃない?」

「中村の顔見れない」

「海人って呼んでよ」

そういうと、いつもみたくニヤッと笑って少し屈んで顔を覗き込んでくる。

「こっち向いて?」

「いやだ」

私が顔を背けると、ほっぺたをムニっと片手で挟んで無理やり向かせる。

「好きだよ」

きっとうみくんは私が「私も好き」っていうまで、何度でも何度でも「好きだよ」って言ってくれる。
いつか「好き」って言えたそのとき、きっと安心し切った笑顔を見せてくれる。


うちまでの道中、コンビニ帰りの宮近くんとばったり会って、真っ赤な顔した私と、清々しい顔したうみくん見て

「海人やったじゃん」

うみくんの肩にぽんと手を置く。

「まだ返事くれないの、おれ振り回されてるww」

と笑ううみくんをぽすぽす叩きたい。
宮近くんともう2人で帰れないよ〜!!!

付き合い始めたら、

「なんで○○はおれの彼女なのにちゃかと帰んの?
意味わかんない」

ってわりと本気で怒られそう。
あとうみくん、彼女にはめちゃくちゃ尽くすタイプのイメージなので、遠くても家まで送ってくれそう。
とりあえず結婚する?






〜松倉海斗ルート〜

体育祭、パイプ椅子を抱えて運んでたら後ろから走ってきたのは松倉くん。

「○○ちゃん、大丈夫?」

「松倉、うん、大丈夫だよ」

「半分持つよ」

そう言って半分もってくれる。
小さくて可愛い松倉くんなのに、ひょいっと持ってくれて

「松倉力持ちだね〜男の子だね〜」

としみじみする。

「男だよ、そりゃ」

とちょっといじけてるので、ごめんごめんって笑いながら謝るの。

「体育祭楽しかったね」

「ねー!
あ、松倉まだ粉ついてるよw」

腕を伸ばして髪の毛についた粉を払うと、少し顔を赤らめる松倉くん。
思ってもみない反応で、こっちもなんかちょっと照れる。

「、あのさあ」

何か言いかけた松倉くん。
だけどその瞬間、終業のチャイムが鳴ってかき消される。

「ん?ごめん聞こえなかった」

「いや、お疲れ様って言っただけだから!」

「そう?」

ごまかされた気がしないでもない中、片付けが終わりみんなで打ち上げへ向かう。
カラオケで隣に座る松倉くん。
電モクぴこぴこしてるの可愛い。
「松倉って実は歌上手いよなぁ」とカルピスソーダ飲みながらぼけーっと聞きたい。

帰りの電車で宮近くんから

「お前さ、松倉のことどう思ってんの?」

「松倉?」

「ん、どうなん」

「どうなんって…別に…」

「気付いてないの?
それとも気付いてないフリしてんの?」

ピュアな松倉くん。
視線を感じたり顔真っ赤にしてたり、なんとなくだけど、私のこと好きだったりするかなって若干感じてた。

「松倉さぁ、いいやつじゃん
傷付けんなよ」

「分かってるよ…分かってるから…」

傷付けんなよ、と言われてもどうすればいいのか分からない。
松倉くんを異性として見たことはないし、確かな確信もないし、どうにも動けない。

ある日、うみくんが何かをひらひらさせながら近づいてくる。

「今度の土曜、動物園行く人挙手〜?」

「動物園?」

「ん、チケットもらった」

手を挙げた私と松倉くん。
それを見て宮近くんが、うみくんの腕を引っ張り

「海人、お前今度の土曜予定あるって言ってたじゃん」

「へっ?」

「俺もほら、予定あるからさ
松倉と○○、2人で行ってこいよ」

「……あっ!あー、ハイハイ
そうそう、おれ予定あるから2人にやるよ」

宮近くんとニヤニヤしながら下手なウインクを私にしてくるうみくん
ちょっとうざい。可愛い。

「松倉、どうする?行く?」

「○○ちゃんがいいなら」

「んー、行こっか
せっかくだもんね」

うみくんと宮近くんは顔を見合わせてにやにや。
松倉くんはじぃっとチケットを見つめてる。

その日の放課後、うみくんと宮近くんに絡まれます。

「○○さぁ、松倉のことどう思ってんの?」

「どうって…、別に友達だよ」

「でも松倉はお前のことそれ以上で見てるじゃん
気付いてないわけじゃないっしょ?」

「○○も満更でもないんじゃない?」

私抜きできゃいきゃい盛り上がるダブルカイト。
置いてくなや。

「で、どうなの?
好きなの?男として見れんの?」

「意識したことないからいきなり言われても困る」

少し強い口調で言ったことを瞬時に後悔しつつも、どうしたらいいのか分からないまま、走って逃げる。

夜、宮近くんからLINE。
《松倉が傷つくのも嫌だけど、お前がしんどいのも俺らは嫌だから》
って。
ぐるぐる考えていつのまにか眠ってしまう。

そして土曜日、

少し早起きして、髪の毛を巻く。
歩き回るので結ぶけどちょっと巻いて、ちょっとおしゃれな服着てみちゃう。

10時半、動物園のある町の駅で待ち合わせ。

「ごめんね、お待たせ」

「ううん、俺もさっききたから」

"いかにも"なやりとり。
動物園までは駅から専用バスが出てる。
いろんな動物のモチーフのバスでかわいいやつね。

「あーパンダだ」

「本当だ、すごいね」

休日の昼間なだけあって、バスは結構混んでて、私が押しつぶされないように、小さな体で守ってくれる松倉くんがちょっと愛おしく感じ始める。

動物園に着いてパンフレット見ながら「どこまわる?」って松倉くん見たらちょっと顔が引きつってる。

「松倉、大丈夫?」

「あっ、うん、大丈夫大丈夫」

「もしかして動物苦手?」

「ちょっと怖い」

「じゃあ小動物とか見て回ろう
子供でも触れるような」

そう言って松倉くんの腕を引っ張りたい。
あと単純に小動物と戯れる松倉海斗が見たい。

ひよことかモルモットとかウサギにもビクビクしてて可愛い。

「松倉、私抱っこしてるから撫でてみる?」

ちいさなうさぎを抱えながら松倉くんに近づける。
恐る恐る手を伸ばし、背中を撫でる松倉くん。

「ふわっふわ…」

感動したような表情の松倉くんがなんだかおかしくて、笑っちゃうと

「○○ちゃん動物平気なの?」

「うん、好きだよ」

「ごめんね、俺のせいであんまり見て回れなくて」

「全然、楽しいよ」

やっぱりまだちょっと怖がってる感あるので、30分もしないうちにそこを出る。

「中村には悪いけど別のとこ行こっか」

「いいの?」

「うん、どこ行く?何が好き?」

「○○ちゃんは?どこか行きたいとこある?」

「この近くにパフェが美味しいって評判のカフェがあるの
どうかな?」

「行こう」

並んで歩けば視線は同じくらいで、でも車道側を歩いてくれて、狭い歩道で思わず手が触れれば耳まで真っ赤になる松倉くん。
こっちまで照れるやつやん。

美味しいパフェ食べて、おしゃれな古本屋さんとか古着屋さんとか楽器屋さんとか回りたい。

古着屋さんではふたりで盛り上がりたい。

「松倉こういうの似合いそう!」

「本当?○○ちゃんはこういうのとか?」

「ほんと?着てみようかなぁ」

お互いコーディネートしあいたくない?
古着屋さん、学生の私たちには0の数が多くて買えなくて、店員さんに見つからないようにこっそり帰りたい。
個性派な雑貨屋さん、まぁヴィレ○ァンにも行きたい。
めっちゃいそうだもん、松倉くん。

謎のぬいぐるみもふもふしてて。お願い。似合うから。

1日デートして帰りはラーメン食べて帰ろうね。
駅までの道、ちょっとした寂しさを抱えながら

「楽しかったね、今日」

「うん」

「松倉と2人で1日遊ぶの初めてだよね」

「うん」

さっきから「うん」しか言わない松倉くん。
楽しかったの私だけかな?とかちょっと不安になってたら、

「あの!!」

「どうしたの?」

「あの…あの…」

下を向いて、少し唇を噛んでる松倉くん。

「○○ちゃん、好きです」

「えっ?」

「好きです」

ちょっと泣きそうな顔で下がり眉の松倉くん。

「…付き合う?」

「いいの?」

「うん」

ちょっとつっけんどんに言って付き合い始めたい。

側から見たら松倉くん→→→→→←←私くらいだけど、実際は松倉くん→→→→→←←←←←←←←←←←←←←←私なの。
それを宮近くんとうみくんにだけ、バレてるのしんどくない?

「お前ほんと松倉のこと好きだよなぁwwww」

ってことあるごとに言われたい。
優しくて純粋で繊細で、自分の世界をしっかり持ってる松倉くんの隣で過ごすうちに、どんどん好きになっていく。
最初は、まぁ好きかなぁって程度だったのに。
気付けば好きで好きでたまらなくなる。

松倉くんも告白は相手から希望らしいけど、いざってときは告白してね🥺待ってるから(?)

愛情ちょっと重めな松倉くん。
宮近くんと2人で帰るの、これまた許してくれなさそうで好き。
いつかうちへ来ても、両親の前で歌は歌わなくていいからね。

あー可愛い。








〜〜〜〜〜

おわったああ。

これ書き上げるのに1週間かかった。
1週間かけてこのクオリティかよ。は??なんなん。私のあたま。

リアコ的目線で見てるかどうかの違いだけど、松倉くんは私にとって本当にただただアイドルなので、難しかったです。

宮近くんは両片想い枠なので、意外と捗った。

うみくんは隙あらば付き合いたいと思ってるので長くなり、削って削って…ってしてたらよく分かんなくなった。


まぁでも実際、3:1でオタサーの姫ポジ満喫してるようなちょっとクセありそうな女、好きにならなさそう。
果たしてこの"私"に女の子の友達はいるのだろうか。



最近読んでくださる方が増えててすごく嬉しいので、読める長さにしたいと思いつつ1万字。
学習能力なさすぎ罪。
ぴえん。




お付き合いくださりありがとうございました!