オタクの虚妄奇譚

実在の人物、団体とは一切関係ありません。

スクールデイズ@中村嶺亜/今野大輝

気分はいつまでもJKなのでね。
17なんでね。
らうちゃんや金指くん、りとかんちゃんとかタメですわ。

気分はね。




年齢とか無視して

れーあくん、こんぴちゃん、松倉くん、恭平ちゃん、めぐろくんが同級生。クラスメイト。

3年生には生徒会長のあべ先輩と副会長のかわしま先輩。
幼馴染のしょぴまる。

担任は世界史の深澤先生。さいこうか?



このメンツで乙女ゲームのような展開繰り広げたいな(^з^)-☆



れーあくん、こんぴ、松倉くん、めぐろくんと私は仲良しで、隣の席のこんぴに片想いしてる。そしてこんぴ以外はみんな知ってる。
斜め前の席(こんぴの前)の恭平ちゃんのお顔が好きでいつも見てるから、こんぴちゃんには恭平ちゃんが好きなんだと勘違いされてる。

しょぴまるは家が隣なので、よく登下校が一緒になるけど兄妹みたいなものなのでなんも発展しない。
あべ会長とかわしま副会長はそれっぽいだけ!だけ!!



「ねー○○」

「なに?」

「この占い知ってる?」

れーあくんがスマホの画面を見せながら聞いてくる。

「れーあ占い好きなの?」

「なんか妹がやってた、めっちゃ当たるらしいよ」

「へえ」

ちゃちゃっと私の生年月日を入力するれーあくん。
ちゃんと人の誕生日覚えてるんだな、、と少しだけ失礼な感動を覚える。

「○○はね、子どもっぽくて単純な性格だって」

「それ事実じゃん笑」

「な、占いじゃねーよ笑」

ヤジを飛ばすこんぴと目黒くん。
松倉くんはあせあせしてる。可愛い。

「うるさい💢」

「相性占いもあるよ」

ケラケラ楽しそうに笑うれーあくんは「松倉からね」と松倉くんの生年月日も入れていく。

「ヤバ笑 32点だって〜」

大きく口を開けてそれはそれは楽しそうに笑うれーあくん。
次目黒ね〜とヒーヒー言いながら入れていく。


「目黒と○○は〜、、26点だって笑
ヤッバ笑 お前ら相性悪すぎでしょ笑
松倉以下だよ笑」

「それ恋愛でしょ?
俺ら友達だからいいんだよ、な?」

私の肩を組みながら言う目黒くん。
思わずこんぴの方を見てしまうけど、こんぴは楽しそうに笑ってて、なにも気にならないんだなって少し落ち込んでしまう。

「次こんぴ!
こんぴはね〜、、あっ」

「え、悪いの?」

松倉くんが不安げに聞く。

「ううん、逆
97点だって」

「まじで?
え、なにお前ら もう付き合えば?」

目黒くんが私とこんぴを見比べながら言う。
こんぴは気まずそうにれーあくんと私と、斜め前の席で眠る恭平ちゃんを見ながら、恭平ちゃんが起きてその会話を聞いてしまわないかそわそわしてる。

「れーあは?れーあと○○はどうなの?」

半ば強引に話題を変えたこんぴが尋ねると

「俺?まじで○○との相性とかどうでもいい笑」

「こっちのセリフ💢💢」

「んー、まぁいいや
俺と○○は、、あ、、」

「どう?まさかこんぴとより上?」

「、、いや
めっちゃ悪い笑 悪すぎてびっくりした笑
3点だって笑」

「マジで!?目黒と○○より悪いじゃん
お前らそれでよく友達やってんな」

「まぁこれ恋愛だからね
友達だったらまた違うんじゃん?」

徐にこんぴは身体を乗り出して、前の席の恭平ちゃんの背中をトントンする。

「恭平、誕生日いつ?」

聞き出して私と恭平ちゃんの相性を占うこんぴ。

「あっ、、38、、」

「なに?相性?
めっちゃ悪いやん笑」

ケラケラと笑う恭平ちゃん。
覗く歯が可愛いね。

始業のチャイムが鳴り、各々席へ戻る。
私は教室の窓側の後ろから2番目の席なのです。
君の隣 僕の居場所 夢の所在なのです。
右隣を見れば、少し肌寒くなって長袖のシャツの袖をまくって着てるこんぴ。
少し長い前髪が目にかかりそう。
顎でカチカチのシャーペンをノックしながらまっすぐ前を見て授業を受けている横顔が綺麗で、所詮ネットの無料占いなのに、なんて思ってたくせに信じたくなる。

いつまでもこっちを向いてはくれないその横顔に、少しだけ落胆して前を見る。
恭平ちゃんの頭を抱える後ろ姿が可愛い。
ちなみにそのまた斜め前の目黒くんも同じように頭を抱えてる。


放課後、委員会のプリントをぱちぱち留めるために、私とれーあくん2人で残る。

「こんぴとさぁ」

「うん」

「相性よかったじゃん」

「でもこんぴ、絶対私が恭平くんが好きって思ってるよね」

「あ〜笑 あれは思ってんね笑
お前がいっつも見てるからじゃん」

「だって顔が綺麗なんだもん」

「うわ〜笑」

西日の差し込む教室。
遠くに聞こえる野球部の掛け声や、吹奏楽部の少し調子の外れた合奏音。
ぱちんぱちんと響くホチキスの音がやけに大きい。

「あのさぁ」

「ん?」

「本当は3点じゃなかったんだよね」

「え?」

「俺とお前の相性」

「もっと悪かったとか?」

「逆」

れーあくんが手を止めて私を見つめる。

「運命の人なんだって」

全ての音が聞こえなくなる。
まるで世界に2人きりになったように。

「どうする?俺が本当に運命の人だったら」

「えっ、、あっ、、」

「フッ笑
なに本気にしてんだよ笑 たかがネットの占いじゃん笑」

ケラケラといつもみたいに、からかうように笑うれーあくん。

「あっ、、だよね笑 ごめん笑」

「終わったし俺コレ持ってくから先帰っていいよ
んじゃーね」

プリントの山を抱えてひらひらと手を振り教室を出るれーあくん。
茫然と座ったまま動けない。

「あれ?まだいたの?」

教室に入ってきたのは担任の深澤先生。

「あ、、先生」

「どした?顔赤いけど笑」

スーツ姿(重要)で、小脇に出席簿を抱え、両手はポケットに突っ込んで、私の顔を覗き込む深澤先生。

「嶺亜と残ってんだっけ、嶺亜は?」

「あっ、、れーあは、、プリント、、持ってった、、」

しどろもどろになりながら答える私を見て、小さく笑い、頭をぽんと撫でる。

「青春だねぇ、いっぱい悩めよ」

見上げると優しい顔をして笑う先生。
こんなん好きになるやん相関図複雑になるやんこれ以上矢印増やしたら書けんわやめてくれ。

「放課後がんばったご褒美」

深澤先生は、ポケットから飴ちゃん1個取り出して私にくれる。

「暗くならないうちに帰れよ」

教室を出ていく先生の後ろ姿を見ながら、れーあくんのことで頭はいっぱいになる。

窓から外を見ると、向かいの校舎1階にある美術室に見覚えのある後ろ姿。
さっきまで、私の目の前にいて、私を今こんなに落ち着かなくさせてる張本人。

先に帰ろう、と昇降口へ行くと、そこにはしょぴまる。

「翔太くん」

「○○、今帰り?」

「うん」

隣の家で一緒に育ってきた彼の隣に自然に並び、彼もそれを受け入れる。

「お前さぁ、なんかあった?」

「えっ」

「なんかいつもとちょっと違う」

「そう、、かな」

「好きなやつでもできた?」

「いや、、なんか、、
翔太くんがうらやましい」

「なんで?」

「アホじゃん、悩みなさそう」

「おいこらてめえ💢💢💢💢」

しょぴまるが本当は優しいことを知ってるからこういうこと言える。



次の日日直の仕事で2人きりになった時こんぴに

「昨日のさ、恭平とのやつさ、あんま落ち込むなよ」

と、謎の励ましを受ける。

「あー、、あのさ
私別に恭平くんのこと好きなわけじゃ、、」

「そうなの?」

「まぁ綺麗な顔してるなとは思うしよく見てたけど
恋愛とかそういうのじゃないから、、」

「マジで?俺○○はずっと恭平が好きなんだと思ってた」

「ううん、、私は、「よかったー、れーあも勘違いしてるから」

遮るようにこんぴの口から出る言葉。

「れーあ?」

「あーえっと、、れーあもさ、○○に好きな人いるからって言ってて、、えっとー、、」

誤魔化すの下手だね、なんて思いながら、そういえばいつもそばにいるのも、話しかけてくるのも、重いもの持ってくれるのも、全部れーあくんだよなぁって思い出す。

でも、れーあくんが言ってる私の好きな人はあなただよ。
言わないし、言えないけど。

休み時間、こんぴはれーあくんのところへ行きます。
きっと、私の好きな人は恭平くんじゃないよって伝えに。

その次の休み時間、今度はれーあくんが私のところへ。

「ちょっと飲み物買いに行くの付き合って」

隣の校舎の2階にある売店へ向かう。

「あのさぁ」

「うん」

「こんぴからなんか聞いた?」

「えっ、、あーなんか、うん、まぁ」

「言っとくけどあれこんぴの勘違いだからね
俺別に○○のこと好きじゃないよ
まぁ子分くらいには思ってるけど」

「子分て💢💢💢💢
まぁ、分かってるよ、れーあもっと可愛くてスタイルいい子が好きだもんね」

「、、別にお前も、、可愛いけどね」

「えっ?」

「冗談」

れーあくんはブラックコーヒーを買う。
いちごミルクを飲みそうな顔して。
いつもみたいに、いたずらな笑みを浮かべて。

「あと本当は俺とお前、運命の人じゃないよ
本当は50点だった、面白くないから黙ってただけだから」

授業はじまるよ、とれーあくんに促され教室へ戻り
君の隣、私の居場所。こんぴの隣の席に座る。
集中できないまま、深澤先生の説明する中世ヨーロッパの出来事なんか一つも頭に入らないまま、右隣を盗み見る。
相変わらず、こちらを向かない。
いつか振り向いてくれるだろうかと、淡い期待を抱く。

決してこんぴは私を好きじゃない。
だけどれーあくんは私の気持ちを尊重して身を引く。
みんなが少しずつ辛い片想い。

その手を掴み走り出したい
校庭を駆け抜け

授業中の横顔じゃ足りない
友達じゃもういられない






〜〜〜〜〜



17歳の、10代の尊さに気付くのって、いつだって手遅れになってからなんだよな。


人生それの繰り返しだ。






学ランジャニーズとデートしたい。(本音)