オタクの虚妄奇譚

実在の人物、団体とは一切関係ありません。

歴代推し(自担)へ。私より愛を込めて。


ハッピーバレンタイン。



歴代推しさまたちへ、バレンタインチョコを渡したい人生でした。来世で目指せ!嫁の座😉








・伊野尾慧



いのおくんに渡すなら、少しお高めのブランドもののチョコレート。
ガナッシュがピスタチオとか、ベリー系とか、ちょっとオシャレな感じ。渡しても、下心を感じさせないような、そんなチョコ。

「○○ちゃん」

「なんですか?」

「明日なんの日か知ってる?」

「知らない」

「バレンタインだよ、チョコちょうだい」

「可愛い彼女さんに貰えばいいじゃないですか」

そういうと、いのおさんはケラケラと笑う。
本当はこれっぽっちも貰う気なんかなくて、適当なことを言ってけらけらと楽しんでいる。悪気もなく。

次の日、雑に渡したい。

「いのおさん、これあげる」

「なにこれ?」

「チョコ、いのおさんうるさいから」

「わざわざ?いいの?」

「べつに、本命買うついでだし」

「ありがとう」

そういってまた、ケラケラと笑う。
本命だと言えないまま、気付かれないようにバイト先の先輩のいのおさんにチョコを渡したい。
だけどきっと、彼は気付いているので大学の仲良しの有岡さんとチョコを食べる。






・有岡大貴


ありおかくゆ!
ありおかくゆは絶対手作り。不恰好な、アイスボックスクッキーやアイシングクッキーです。

「だいちゃん!」

「おー、どした?」

隣に住む6つ上の幼なじみの大ちゃんはいつも優しい。
遊んでくれて、面倒見てくれて、勉強はイマイチだけど大好きなお兄ちゃん。
初恋の人はもちろん大ちゃんで、いつか大ちゃんのお嫁さんになるのだと当たり前に思っていた。

「ばれんたいん!!」

そう言って、ランドセルから取り出した、不恰好なクッキーを学ラン姿の大ちゃんに渡す。

「おー!くれるの?ありがとう」

しゃがんで目線を合わせて、笑って頭を撫でてくれる。
そんな大ちゃんが大好きだ。

「貰ったチョコ食べる?」

「食べる!」

友チョコや義理チョコをゲームしながら一緒に食べるけど、1つだけ、開けずに食べないチョコがある。

「大ちゃん、これあけないの?」

「ん?あー、それはだめ
彼女に貰ったから」

そう言って、私に見せるよりもずっとずっと優しく笑う大ちゃん。
大ちゃんが世界で1番優しくするのは私だと思ってた。
急に、不恰好なクッキーが恥ずかしくなった。



「大ちゃん、バレンタイン」

「ありがとう」

久しぶりに会った大ちゃんに、毎年恒例のバレンタインクッキーを渡す。

「上手くなったな」

あの頃よりも綺麗に作れるようになったクッキー。
まじまじと見つめ、食べる。

「もう今年で最後だよ」

「そうなの?」

「幼なじみでも既婚者に手作りクッキーなんて渡せないよ」

有岡くんは静かに微笑んでクッキーを食べてくれる。
あの頃チョコをくれたあの人とは違う人と、春になれば永遠の愛を誓う、大好きだった人。

バレンタインに渡すクッキーには、友達でいようという意味があるらしい。





・永瀬廉


れんれんちゃ!
れんれんちゃは弟です。私の可愛い弟です!!!!!!!

「廉ちゃん、バレンタインもらった?」

「あー」

「もらったの!?!?」

「うん、まぁ」

めんどくさそうに頭を掻く廉ちゃんのバッグを漁って、明らか本命のやつだけ食べ尽くしたい。

「なんで姉ちゃん勝手に食べるん💢」

ぷりぷり怒ってるのKAWAII

中3くらいから知恵つけて、好きな女の子にもらったやつだけ家に帰る前に食べきっちゃうれんれんちゃ。可愛い。
私が毎年渡す、彼氏や好きな人に作った残り(最低)のチョコもちゃんと食べてくれる本当は優しいれんれんちゃん。





阿部亮平

あべくんは一緒に作りたいな。

「亮平くん!バレンタイン何がいい?」

「うーん、何かなぁ」

そういって優柔不断2人であれこれ悩んで、テレビのバレンタイン特集で見たタルトとか作りたいな。
普段私が使ってるエプロン貸して、2人であーでもないこーでもないって言いながら。
でもあべくんお菓子作りうまそう。
料理は目分量でそこそこいけるけど、お菓子ってきちんと測ったり、きちんと混ぜたりしないといけないから、細かいこととか得意な方がうまくいく気がするし。
私はマジでだめ。パウンドケーキが羊羹になる。

2人で戸惑いながらつくって、出来て粗熱取ってる間にちょっといい紅茶やコーヒーを手を繋いで買いに行きたい。

「いい紅茶飲むならいいティーカップもいるよね」

「いいティーカップいるならいいソーサーもね」

って、どんどん逸れてって、結果夜になって、陽の当たる窓際でのティータイム作戦を頓挫させたい。
夜ご飯食べて、古い映画とか見ながら2人で並んで食べたいな。
ソファじゃなくて床に座って、肩が触れるくらいの距離で、2月14日、日曜日の夜を過ごしたい。





中村海人

うみくんは同じクラスの男の子。
うみくんには一つ下の、それはそれは可愛い彼女がいる。
小柄で、ショートカットで、私から見ても守りたくなるような、そんな女の子。

「中村」

「ん?」

「これ」

「チョコ?くれんの?えーありがとう」

ヘラヘラと笑いながらチョコを受け取るうみくん
他の男の子にも渡した、ただの義理チョコ。ただの友チョコキットカットのお得用パックの1つ。

「彼女にもらうんでしょ?チョコ」

「あー、なんかくれるって言ってたね」

「よかったじゃん」

照れ臭そうに、でも嬉しそうに笑う。
私の方が、先に出会ったのにな。
そう思ってももう遅い。遅いことに気付いたのもつい最近で。

「本命渡したの?」

「、、渡したよ」

「おお、やったじゃん」

ハイタッチを求めてくる彼のすこし大きな手に応えれば、ぱんと大きな音が鳴る。

「うまくいくといいね」

「無理だよ」

「なんで?」

「気付いてないもん、それが本命って」

「バカだなー、その男
あっ」

立ち上がり包み紙をぽんと投げてゴミ箱に捨てたうみくん
そのままこちらを見ないままに、呼びに来たあの子の元へ行ってしまう。
ぽいと捨てられた包み紙が、自分のようで惨めに思えた。
それがあなただと言えないまま。






・矢花黎


ゃばなくん。
先日夜ふかしでてましたね、、友達からLINEきてびっくりした、、
世界一素敵な最高の友人、ありがとうやで、、

f:id:ame_tabi:20210214221810j:plain



そんな世間に見つかってしまえ!な矢花くんは年下の気になる男の子。基本的に私は年上好きだし、はたちの男の子に手は出せない、、と悩むお年頃。たった3歳差なのに。

「矢花くん」

「どうかしました?」

私の話に耳を傾けてくれるインターン矢花くん。

「矢花くんはさ、大学で女の子にチョコもらうの?」

「もらわないですよ、別にモテないし」

「モテそうだけどね」

「○○さんは?誰かに渡すんですか?」

「どうかな」

第3会議室で2人、資料作り。
カタカタとキーボードを鳴らす音だけが響く。

「もし、もしもだよ」

「はい」

「私が矢花くんに渡したらどうする?」

「くれるんですか?」

「貰ってくれるの?」

「くれるなら、ください」

こっちを一切見ずに、私だけソーシャルディスタンスを保ったまま、パソコン越しのやばなくんを見つめたい。
んでちゃんと渡したい。











14日の22時過ぎから書き始めたのに気付いたら16日。
目黒くんおめろめろ!24さい!同い年期間終わっちゃった!
素敵な1年になりますように!!!!