オタクの虚妄奇譚

実在の人物、団体とは一切関係ありません。

今野大輝(7MEN侍)


こんぴ!!!!!

可愛い!こんぴ可愛い!!!


こんぴは同級生にいてほしい。
こんぴの性格とか、キャラクターとか、全然知らないんだけど、グイグイ前に行くタイプじゃないのかなと思ってるので、1軍にいるっちゃいるけど誰とでも話すし、お昼とかフラーっとどっか行っちゃいそう。
んで5限目始まるとき戻ってきて1軍女子に
「こんぴどこ行ってたのー」
って言われたら「ごめんごめん」って笑いながらもなにしてたか言わなさそう。

こんぴはその時私と会ってたの☺️ごめんね☺️

こんぴと私は中学からの同級生。
そんなに関わりもなく、お互い顔と名前が一致する程度。
高校は地元から少し離れたところで、その中学から進んだのは私とこんぴのみ。
通学電車で毎朝顔を合わせ、話はしないけど目が合えば会釈する。

アオハルかよ

話し始めたきっかけは、5月半ば、地元最寄り駅でこんぴから
○○さんのクラスって今日現国ある?
って聞かれたこと。
現国の教科書忘れたこんぴ、駅でそれに気づき私に聞いてきた。

「3限目が現国だよ」

「あ、まじで?
1限目うち現国なんだけど教科書貸してくんない?」

別に断る理由もないので貸します。
1限目の終わり、私のクラスに教科書を返しにきてくれたこんぴ。

「俺○○さん以外知り合いいないから他のクラス初めて来た」

猫みたいな笑顔が可愛いねえ☺️
コミュ障の私は当たり前に友達がいないのですが、何も言わずにそれを察するこんぴ。

「じゃあまたね」

と去っていくこんぴ。可愛いこんぴ。

現国の授業中、教科書を開くとピンクの付箋を見つけます。
「ありがとねー
こんの」

と男の子らしい字で書いてあるので、その付箋は捨てれずに手帳とかに挟んでおきたい。

お昼休み、ぼっちで教室でお弁当はあまりにハードル高すぎるので、安寧に過ごせる場所を求めて日々歩きます。
結局、体育館裏とかの日の当たらない寒くて古い非常階段とかになるんだけど、ひとりで食べてるとトントントンと階段を登る足音が聞こえる。
あ、やばいって思うと、下からひょっこり顔を覗かせたのはこんぴ。

「あー、いた」

「こん…のくん、、?」

「なぁに?」

「え、いやこっちのセリフ…」

「一緒に食べようと思って」

「えっ、あっ、、いいの?」

「ん、俺も知らない人と食べるより○○さんと食べた方が楽しいしさ」

こんぴ、普通にクラスに友達いるんですよ。
なのに私のとこに来てくれる。
授業終わってすぐ私のクラスにきてくれて、でも私いないから他の子に聞いて探してくれたの。

お弁当を食べるわたしと、購買で買ったメロンパンを食べるこんぴ。
狭い階段の同じ段に並んで座ります。

「明日はさ、もうちょっとあったかいとこで食べようよ
ここ寒いでしょ?」

「えっ」

明日も?と思ってこんぴの顔見ると、優しい顔して笑ってるので赤い実弾けそう!!!!!!!

その日から、お昼を一緒に食べる仲になる。

こんぴはお弁当だったりパンだったり。
こんぴが飼ってるワンコの話とか、最近ハマってるギターとか、こんぴの弟くんの話とか、私の好きな本の話、小さい頃の夢の話、いろんな話を毎日する。

特に盛り上がりはしないけど、穏やかでゆったりした時間が流れる。
50分間のその時間が大好きになる。(高校とかのお昼って50分間だよね?)

6月、梅雨に入りお弁当は立ち入り禁止の屋上に続く踊り場で食べるようになる。
物理室とかパソコン室とかがある校舎なので生徒はほぼ来ないのでゆっくり過ごす。

衣替えで半袖になり、真っ白な腕が華奢に見えるのに私よりずっと筋肉があって「男の子だなぁ」と思いたい。

夏休み前最後のお弁当。

「今野くんは夏休みどこか行くの?」

「んー、なんか夏祭りとかキャンプとか言ってるけどどうかなー
○○さんは?」

「、、私は、、おばあちゃんち行くくらいかな」

「一緒行く?お祭り」(被弾)(自爆)

「へっ…?」

「いや、なんかクラスの女子が言ってたんだけど、こっちの花火大会すごいらしいよ
どう?2人で」

「いいの?お友達は?」

「○○さん友達じゃん」

嬉しくてコクコク頷きます。
じゃー決定ね、とこんぴとLINEを交換。
友達じゃん」その言葉で胸の奥が少し疼いたことには今はもう少しだけ知らないふりをします。(cv.長澤ま○み)

その夜

《たいき:お祭り○日だってー》

と連絡がきます。
男の子なんて弟の大光ちゃんと中学の時同じ生徒会(庶務)だった本髙くん(生徒会長)くらい。

《分かりました!ありがとう😊》

といかにも慣れてない返事を送り、ベッドでゴロゴロ考える。
浴衣かな、張り切りすぎて引かれるかな、でもお祭りだしなぁ
って。


アオハルかよ

《浴衣持ってる?》

《持ってるよ》

《浴衣見たい》

《私なんかのでよければ、、》

《いえーい
楽しみにしてる》

うわああああああああああすき。



それからも宿題で分かんないとこ聞かれたり、今日の金ロートトロだよとか、普通に友達みたいにやりとりを続ける。

そしてお祭りの日。

《たいき:今日16時に駅ね、下駄歩きにくいだろうから気を付けてね》

なんてさりげない優しさをくれる。

そして15:50、少し早めに駅に行けばこんぴいるじゃないの〜!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
しかもこんぴまで浴衣!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

「ごめん、お待たせ」

「いや、まだ10分前だよ
2人とも早かったね」

「そだね、、今野くんも浴衣なんだね」

「せっかくだからね
○○さん浴衣似合うね」

「ありがとう、、今野くんも、、、似合ってる」

「マジで?よかったー
じゃ、、いこっか」

「うん」

本当は浴衣新しいやつなの。
買いに行ったの。
初めてこんぴとお出かけするから。
少しでも可愛いって思って欲しくて、何時間も悩んで、いっぱい見に行って、どれがいいかなって。
中学の時の友達に連絡して、4人くらいで一緒に買いに行ったの。
可愛い感じが好きかな、大人っぽいほうがいいかなってずーっと悩んでたの。




カランコロンと下駄を鳴らして2人で電車に乗る。
夏休み、土曜日の夕方、中は思ってたより混んでて座れないどころか押され気味。
「大丈夫?」
とこんぴは壁になってくれる。
こんぴのまっちろけな首筋に、チラッと覗く大人っぽいデザインのネックレスにドキドキしたい。

電車の揺れに思わずふらつくと、捕まっててと、自分の腕を差し出す。
きゅっと掴んだ手から、何かが伝わりそうで怖くなる。
1時間近く電車に揺られようやく着いた久しぶりの駅。

「大丈夫だった?」
と降りてすぐに私の心配をしてくれるので

「今野くんのおかげで大丈夫だったよ!
今野くんは?しんどかったよね?ごめんね?」

と言えば
「んーん、大丈夫」
と本当になんてことないように言ってくれる。
学校に送迎してもらってたこんぴ坊ちゃんなのに。

17時すぎ、ちらほら浴衣姿の人もいて、お祭り前のあの独特な、ワクワクするようなちょっと切ないような感覚を味わう。

お祭りの会場である川沿いは、すでに人がたくさんで、少しオレンジ色になった空には雲が遠くに流れてて、楽しそうな小さい子たち、金魚すくいに熱中する小学生くらいの男の子たち、甘いわたがしの匂い。
ぎゅうっと胸が痛くなる。
このまま時間が止まれば、と無駄な願いを込めてこんぴを見てしまう。
いつもどこか気怠げで伏せがちな目がこっちに向いて、とうとう赤い実が弾けた。

「何食べたい?」

「りんご飴」

「俺わたがし

りんご飴とわたがしを買って2人で歩きます。人が多いので肩が時折触れてドキドキしたい。

射的に夢中になったり、たこ焼き半分こして食べたり、すっごい楽しいの。
楽しいからこそ今日が終わるのが悲しくなる。ネガティブオタクなので終わり考えちゃう( ; ; )

途中でこんぴのクラスの子と会う。

「えっ!こんぴ来てたの??」
「お前女連れかよ〜!!!」
「たいきが女の子といる!!!」
「うわ!お前俺らが誘った時断ったくせに!!」

と4〜5人のハイカースト軍団に取り囲まれる。

「怖がってんじゃん」

って笑いながら助けてくれて

「邪魔すんな!」

って特に何も答えず手を引いてその場から連れ出してくれる。
少し歩いて

「ごめん、びっくりしたっしょ
今のね〜俺のクラスの奴らで、まぁいい奴らだけどちょっとうるさかったね、ごめん」

って謝ってくれる。

「ううん、全然大丈夫
私の方こそ感じ悪くなっちゃってごめんね」

「いや、あの勢いでこられたら誰でもビビるってw
大丈夫大丈夫ww」

この時手は繋いだままだお!



「あ、もうすぐ花火始まる」
腕時計を見ながらこんぴが言います。
お祭り会場から少し外れた公園のブランコに座り、2人で花火を眺めます。
少し距離があるので人は全然いない。

「遠いけどゆっくり見れる方がいいかと思って」

「うん、ありがとう」

この胸の痛みはどうやって
君にうつしたらいいんだろう
横にいるだけじゃ駄目なんだ
もう君の気を引ける話題なんて
とっくに底をついて
残されてる言葉はもう
わかってるけど

花火を見上げるこんぴのお顔がとても綺麗で、花火が霞む夜。
花火が終わる少し前、混む前に帰ろうと遠ざかる花火の音を背中で聴きながら住宅街を歩きます。
静寂の中、下駄の音がやけに大きく聞こえて、何を話せばいいのか分からない。

「○○さんさ、彼氏とかいるの?」

「えっ??いない、、です」

「そっか、」

「…今野くんは?」

「や、俺もいないんだけどさ…」

「「あのっ!」」

2人の声がかぶり、譲り合いの末にこんぴから話す。

「本髙って覚えてる?」

「え、あぁうん、生徒会で一緒だったから」

なんで本髙くん?と思ってると

「俺克樹と家近くてたまに会うんだけどさ
克樹が○○さんのこと良いなーって思ってるみたいで
どうかなって思ってさ」

と。
好きな人から1番聞きたくないセリフ。

あいつ良いやつだから

もしかしてなんて期待した自分がバカみたい。
声がかぶった時本当は勇気を振り絞って告白しようとしたけどしなくてよかった。
苦しくて泣きそうになりながら、必死で涙を堪えて

「本髙くん、優しいよね」

「うん、いいやつだよ、ほんとに」


やめてくれよ、、
いや、友達の好きな人とデートするなよって話なんだけどさ、、
それはまぁ置いといて。
好きな人から、他の人おすすめされて平気でいれるわけない。

こんぴにその気はないんだって気付いて家帰って泣く。
号泣する。
楽しかった思い出が全部、辛い思い出になる。

夏休み明け、私はクラスの女の子に頑張って声かけて一緒にお弁当を食べる。
こんぴには《クラスの女の子とお弁当食べるね》とLINEする。
変なスタンプが返ってきて、そこから連絡も取らなくなる。
あの夏祭り以降、本髙くんから連絡が来て、やりとりをしてるけど優しいし頭いいから会話は楽しい。

だけどどうしても、教室移動の時こんぴの教室の前を通ると無意識に探してしまう。
友達も無事できて、それなりに学校生活が楽しくなるんだけど、そこにこんぴはいない。



結局3年間1度も同じクラスになることなく、別々の進路に立つ。
2人とも地元を離れて進学してるので成人式や同窓会でも会うことなく、数年が経つ。

ちなみに本髙くんとは高2〜大2くらいまで付き合ってたけど途中で本髙くんが留学して別れます。

社会人4年目くらいで、それなりに大人になって、それなりに恋も経験して、それでもあの淡い初恋の痛みが何処かに残ったまま。
朝ごはんを食べながらSNSを見てたら、本髙くんが留学してそのまま就職した国で結婚したことを知る。
「うわ〜マジか〜」
と謎にショックを受け、1日のモチベーションが下がったまま出勤したら、部長から「今日から転勤で来たから」と紹介される。

「今野大輝と言います。よろしくお願いいたします」

至って簡素な自己紹介の後、彼と目が合う。
私が知るより少し背が伸びて、髪も短くて、少したくましくなって、ずっと大人になった、ずっと会いたかった人。
私の心にぽっかり穴を開けた人。

「○○さん?」

「今野くん、、だよね?」

「うん、うわー久しぶりだね。
卒業以来?まさか同じ会社だったとは」

「本当だね」

隣のデスクになり、備品の位置教えたり。
こんぴは結構仕事できるので、すぐに職場に溶け込む。
週末、こんぴの歓迎会の後2人で2軒目行きます。

「○○さん意外と飲むね」

「そんな強いわけじゃないんだけどね」

誰と誰が結婚したとか、付き合ってるとか、子供が生まれたとか、プチ同窓会を楽しみます。

「そういえばさ、本髙…」

「あー、結婚したんでしょ?
びっくりだよね、ほんと」

「付き合ってたんだっけ、結局」

「うん、3〜4年かな
向こうが留学して別れたんだけどね」

「そっか」

「「あのさ…」」

また声がかぶる。
どうぞ、と譲り合いになり、またこんぴから話始める。

「昔夏祭り2人で行ったの覚えてる?」

「…うん、覚えてるよ
あの後から本髙くんと連絡取り始めたから」

「うん、あいつが○○さんのこと好きって言うから」

「懐かしいね、楽しかったな、あの頃が1番
私最初友達全然いなかったから、今野くんが一緒にお弁当食べてくれて嬉しかったの」

「俺も楽しかった
毎日好きな子と一緒にご飯食べてさ」

「え?」

「好きだったんだよ、中学の時から
みんなサボる掃除当番しっかりやったり、廊下に落ちてるゴミ捨てたり
めっちゃいい子だなーこの子って思ってて」

「…なんで、本髙君のこと勧めたの?」

「言い出せなかった
本髙のことも大事だから」

「今じゃなくてあの時聞きたかった
私も、好きだったの今野くんのこと」

消え入るような声でそう呟けば手が重ねられます。
お互い大人なので

「今からじゃ、、もう遅い?」

「遅くないよ」

お互い恋は経験してきてるけど、どこか心に残ったままだったから、また熱を持つのはあっという間です。

1年くらい付き合ってプロポーズされたいな!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

古いけどリノベしておしゃれなマンションで、デカめの犬を飼いながら2人と1匹で生きていきたい。





何が言いたいかというとわたがしの山本美月はめちゃくちゃ可愛い!!!!!!!!!!

https://youtu.be/IiSlXGI3-1c